創傷ケア

逝去後の創傷ケアは、腐敗や臭気の抑制に直結します。

 

自宅にご遺体が帰られた後も、
遺族(家族)が罪悪感や失意に苛まれる事なく
触れ合うことができる様にするためにも、
患者さんの尊厳を守るためにも、逝去後の創傷ケアは不可欠です。

 

逝去後のケアには、中心静脈栄養や点滴静脈注射などの
チューブ・ドレーンの抜去部、潰瘍部、褥瘡(U〜W度)などがあります。

 

死後、時間が経過すると、次第に穿刺部から滲出液が漏れ出すことがありますし、
褥瘡の部位では、対表面の体温がなかなか下がらず、
細菌が繁殖しやすくなります。

 

すると、腐敗や悪臭が強くなったり、膿や滲出液が漏れやすくなります。

 

ですから、逝去後の創傷ケアでは、消毒薬や綿棒、創傷被覆材、
フィルム材などを用いて、創部をなるべく滅菌し、消毒をして、
その上で密封し、完全に滲出液などの漏出を防ぐケアをすることが必要です。

 

消毒薬として用いるのは、アルコール系、フェノール系、
アルデヒド系の薬剤が有用とされていますが、
看護師が使用する際のい有害性を考えたり、
簡便さ、開封後の使用期限などから、
手指消毒薬剤を選択している施設も多いようです。

 

アルコール系の消毒薬は、タンパク質がある部分では効果が低下します。

 

まず、タンパク汚れや滲出液などの体液を洗浄し、
取除いてから使用します。

 

創部を保護するためには、抗菌作用や止血効果、
吸水効果のある創傷被覆材を充填し、貼ります。

 

創傷被覆材は、滲出液が漏出する可能性を考えて、
厚めに貼るようにします。

 

創傷被覆材が手に入りにくい場合は、
ガーゼなどで創部を防ぎます。

 

そして、最後に防水の透明フィルム材を貼って創部を密閉し、
体液や滲出液の漏出を防ぎます。

 

テープ固定が必要な部位には、粘着剤が軟らかいゲルでできている
優肌絆を用います。

 

優肌絆は、皮膚の凹凸にフィットし、はがしても角質層を損傷させません。

 

通常のサージカルテープでは粘着力が強すぎて、
はがすときに硬化や褐色化が起きることがあります。

創傷ケアの手順

(1) 洗浄剤と微温湯を使用し、創部を洗浄する。

 

(2) 創部に消毒薬を充填・塗布する。

 

(3) 創部に、創傷被覆材を充填・貼付する。

 

(4) 上からフィルム剤を貼る。